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小さくても高音質で多機能なICレコーダー「PCM-A10」レビュー

更新日:2020年3月9日


 授業やクラブ活動で子ども達の演奏を録音する時や、講演会や会議などの音声を録音するなど、あらゆる時に手軽に、そして高音質に録音、再生ができるICレコーダーはないかと探していました。今までは、高音質にこだわろうとすると、レコーダーやマイクが大型で使い勝手が悪かったり、逆に手軽さを追い求めると、録音の音質がいまいちだったりと一長一短でした。そんな中、両方をほぼ満たしてくれるソニーのICレコーダー、「PCM-A10」が昨年10月に発売され、このほど手に入れることができたのでレビューします。

この「PCM-A10」の素晴らしさは何と言っても、そのサイズです。手のひらに収まるサイズで、重さは82g。カバンの中に放り込んでおいても、重さを感じることはありません。

また、スッポリと手に収まる大きさながらも、可動式のマイクを装備し、ハイレゾ(リニアPCM,96KHz/24bit)までの録音が可能なのです。この可動式のマイクは、録音のシチュエーションに応じて、「ズーム」「ワイド」「X-Y」それぞれのポジションを選択でき、用途に応じた高品質な録音を実現してくれます。

このICレコーダーの大きな機能の一つに、「リハーサル機能」があります。これは、予め録音する対象の音源を集音し、最適な録音レベルを自動的に設定してくれる、というものです。今までは、この「録音レベル」の調整がうまくできていないと、特に音が大きい吹奏楽の演奏などでは、音がひずんでしまうことがよくありました。実際に演奏を録音する前にこのリハーサル機能を使って音を集音し、録音レベルを調整してから録音してみましたが、実に最適な録音レベルで、とても聴き取りやすく感じました。

そして、このICレコーダーのもう一つの大きな機能として、Bluetoothを使い、ワイヤレスリスニングが可能になった事が挙げられます。これは本当に便利。音楽室のステレオにBluetoothのオーディオレシーバーを取り付けたり、Bluetoothスピーカーを用いたりすれば、どんな位置からでも、即座に子ども達に録音した演奏を、ワイヤレスで聴かせることができるのです。

また、これはこのICレコーダーに限った機能ではないのですが、本体にUSBの端子が収納されており、直にパソコンに接続して充電やデータの移動ができるのも嬉しい機能です。接続にコードを用いなければならないと、億劫になり録音データをうまく活用できない場合が多いのです。欲を言えば、データのやりとりまでもがワイヤレスで行えたら最高でした。(欲張りすぎかな)このUSB端子をモバイルバッテリーなどに差して、給電することもできます。

上記以外にも、スマホの専用アプリ「REC Remote」から、録音動作を制御したり、講演、会議、音楽演奏などのシーンごとに最適な録音設定を選択できたりと、小さいながら本当に多機能です。内蔵メモリが16GBもあるのに加え、microSDカードを差し込んでさらに長時間の録音をすることもできます。実際にいろいろなシチュエーションで録音をしてみましたが、音に奥行きや輪郭が感じられ、一つ一つの楽器の音色や、遠くの人の声も、とても聴き取りやすいです。こんなに小さくて多機能ながら、2万円以内で買えるとは、ソニーさん、実にGJです!

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