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音楽会の「楽器担当」を気持ちよく決める

更新日:2020年3月9日


音楽会の時に最も神経を使うのが、合奏の楽器をどの子どもに担当させるか、ということだと思います。(これが面倒で音楽会が憂鬱な方もいるのでは?)これは、どんな決め方をしたとしても、誰かが残念な思いをするわけで、それが原因で起こる余計なトラブルはできるだけ避けたい、と思っている方も多いと思います。私もその一人なのですが、私が実践している、できるだけ子ども(その後ろで応援してる保護者)が自分の選定結果に納得し、残念な思いをしない「楽器担当」の決め方をご紹介します。

※ここでは、音楽会で複数の学級をもつ学年で演奏することを想定して説明しています。学級で演奏する場合は、適宜読み替えてください。

①まずはじめに、演奏する楽曲のリコーダーパート(低学年では、鍵盤ハーモニカパート)を全員で練習し、曲の全体像を捉えさせます。メロディーを演奏するので、この段階では誰もが等しく楽しいです。

②ある程度、リコーダー(鍵盤ハーモニカ)での演奏に慣れてきた頃に、その楽曲で使用する他の楽器について説明し、どのような楽器が何人必要で、どのような演奏をするかを教師が説明し、主な部分をかいつまんで演奏してみせます。

③説明が終わったら、1回目の「楽器希望調査」の用紙を配布します。この段階では、楽譜は見せず、ただ教師の説明や演奏を聴いて、やってみたいと思った楽器を自由に記入させます。

④1回目の「楽器希望調査」を集計し、「学年全体で」「どの楽器に」「何人が希望しているか」をまとめ、表にして知らせます。この段階で子供達は、どの楽器に人気があって、倍率が高いのかを知ります。

⑤子供達に演奏に使用する各楽器の楽譜を見せ、「演奏ができそうか」「倍率が高くても頑張れそうか」を再考させ、2回目の「楽器希望調査」を行います。この調査では、最終的な希望楽器を記入するように話します。

⑥2回目の希望調査の結果を発表し、各楽器の楽譜を配り、練習を開始します。練習期間は2週間程度とし、主に授業時間を使って練習します。また休み時間に音楽室に練習に来てもよいことを話します。

⑦テスト日は授業時間中に行います。個別ではなく、「学級の友達が見ている前で」行うことがポイントです。他の友達の演奏を聴くことで、自分の実力を知り、落選した場合も納得しやすくなります。テストでは、音源を用意し、それに合わせて演奏させます。「奏法はどうか」「楽譜に忠実か」などについて、合否の判断基準になることを必ず一つは書き留めておきます。

⑧楽器の決定に際しては、学級担任と綿密に打ち合わせし、合議で決定する形にすることが大事です。また、過去の音楽会で演奏しているか、普段の授業態度、成績はどうか、などを考慮して判断します。

⑨演奏者全員(学級、学年)の前で合格者を発表します。全員から拍手を貰うことで、合格した児童は、責任を自覚します。

以上のような決め方です。今までこの決め方で、クレームが来たことはほとんどありません。まずは児童が結果に納得すること。また、保護者への説明責任を意識し、合否の根拠をきちんと説明できるようにすることが大事です。多少手間がかかりますが、児童にとっては一生に一度の演奏、これくらい慎重に慎重を期する方がよいと思っています。

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